2.7 平面図形を考える三次元の世界

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 紙の上に描いた平面図形を見るとき、水平な机の面に置くのと、垂直な面に貼るのと、二通りの方法があります。2次元図形を扱っている2次元の世界を、窓枠(window)を通して見る、というのがコンピュータグラフィックスの2次元図形処理の基本的な考えです。このとき、窓は垂直な面であるとすると、一般的な理解が得られます。現在、ほとんどの作図作業はコンピュータのディスプレイに向かって行われていて、その画面はほぼ垂直です。窓をディスプレイ画面に当てはめて考えると、この連想は理解しやすいのです。しかし一方で、図形の作成作業などは、水平な机の上(デスクトップ)に紙を置いて、上から眺めるということも常識です。このため、コンピュータのディスプレイ画面をデスクトップとする用語も使われています。しかし、ウインドウとデスクトップとの用語の併存は、初心者の理解を混乱させることがあるようです。

 二次元図形は平面的ですが、奥行きを考えると3次元的な扱いが必要になります。立体図形の投影図を描くとき、手前にある図形が後ろの図形を隠しますので、隠される線、隠される面を描かないようにします。このときには3次元の処理が必要です。また、ディスプレイ画面に複数のウインドウを開いていて、これを手前に出したり、後ろに隠したりするのも、簡単な奥行き情報を必要とします。したがって、2次元の世界座標は、奥行きの情報を持たせた3次元の性質もあると考えておくのが無難です。

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