使えない道具を作る 2006年度コンピュータ造形第6回課題


真の自転車


表現理由

自ら回転する自転車です。前には進みません。使えません…。    作品はメタセコイヤを使って作りました。初めて使ったプログラムだったのでなかなか進みませんでしたが、慣れていくうちに作るのが面白くなっていき、思ったように図が描けるようになっていきました。今後もこのソフトで何か作品を作っていきたいです。

はさむだけの洗濯ばさみ


表現理由

はさむという機能だけを見れば洗濯ばさみと何ら変わりない。しかし、これを開くときに通常ならば指でつまむようにして開く部分が存在しない。開くためには、はさむ部分をこじ開けるようにして開かなければならない。  洗濯ばさみというものは、本質だけを見ればはさむという事ができればよい。そのことを考えれば、この作成した洗濯ばさみは十分洗濯ばさみとして機能していると言える。しかし、洗濯ばさみではさむためには、開くという行為を行わなければならない。本来の洗濯ばさみには、それを容易にするための持つ部分が存在する。これが洗濯ばさみを使いやすくしている点と言える。故に、作成した持つ部分のない洗濯ばさみは使いにくいものとなる。

凸凹まな板


表現理由

私が日常的によく使うものでこうなったら嫌だな、と思うものを形にしてみました。 ただでさえ狭いキッチンで場所をとるまな板が上も下も凸凹だとしたら・・・ がたがたで材料が切りにくいだけでなく、思わず手まで切ってしまいそうで想像の段階で背筋が凍りました。 その使いにくさを表現してみた作品です。

はさめない毛抜き



表現理由

はさめない毛抜きです。先端が内側に曲がっていないので、はさむことが出来ません。 力を入れれば一見はさめそうですが、中央の出っ張りが邪魔をします。 一応細くなっているところは金属、それ以外はプラスチックカバーを想定しています。

すでに押されているリモコン


表現理由

テレビやエアコンのリモコンを3DCGで表現した。テーマが使えない日常の道具ということなので、ボタンが凹んでいてすでに押されているリモコンを制作した。

すくえないスプーン


表現理由

私は、メタセコイアという3DCADソフトを用いて、穴の開いたスプーンを作りました。スプーンは主に汁物などの箸やフォークで掴めない物をすくい取るために使われるものであり、大きな穴が開いてしまうと使えないものになってしまうと考えためです。 スプーンのへこんだ部分や穴を左右対称になるように調節したり、スプーン全体の厚みを均一にしたりするのが難しかったです。それでも、3方向から物を見ることができたので、正確にできたと思います。

取っ手のない「やかん」


表現理由

取っ手がないことにより、持ちづらく、熱した状態だと持てないといった感じで大変使いづらい物になっています。 やかんっぽい質感がうまくだせませんでした。光源や影などもつけたかったのですがうまくいかず残念な結果になってしまいました。 デザインの難しさを感じました。 使えない日常の道具をデザインするということで非常に難しかったです。 自分の中で使えない道具というものがなかなかでてこなく、大変でした。 納得できてない部分が多いですが、楽しく作ることができたと思います。

失敗作001


表現理由

使えない電気コードを作ってみました。コードの端と端にコンセントがくっ付いているため使えません。これはモデリングでまずチューブ状の形を作ってからそれを伸ばして曲げて、チューブの端と端に立方体を組み合わせてコンセントを作りました。コンセントの部分が丸みを帯びているのは全体的に表面を滑らかにしたためです。モデリングの後に、光とカメラを設定し、マテリアルの設定をしました。マテリアル設定の際にはコードの部分にプラスチックの質感を出すために光沢を沢山与えました。

入れても出てくるゴミ箱


表現理由

使えない日常の道具制作にあたり、家にある蓋付きのゴミ箱をみて制作することを決めました。使えない=意味をなさないと考え、ゴミ箱なのにゴミを入れることができない、またふたがあるのに閉まらないという実在してほしくないゴミ箱を表現しようとしました。  箱ということで直方体を主体に作成しました。中を空洞にして上から物を入れると図1の正面の下の穴から出てくるよう、入れたゴミは図2にあるように坂をすべって出てくるという仕組みです。

かけられない眼鏡


表現理由

眼鏡のつるが無い眼鏡。眼鏡はかけられなければ使えない。 眼鏡のレンズ部分を凹ませたり、短くつるの一部をつけるなどして眼鏡の形を表現した。

<霧吹き>
使いにくい霧吹きをつくってみました。ピンクの霧吹きのように、取っ手の部分が内側に向いていると、ボトルに引っかかってしまいます。これでは実際に使おうとしても、取っ手が動かしづらいく、中の液体がほとんど出ません。本来は青い霧吹きのように、外側に折れていた方が、一回に噴出す量も多くなって使いやすいものになります。曲線などが使えず、なかなか本物のようにはなりませんでしたが、現物を見ながら特徴をとらえて作成しました。

 

<やかん>
 使いにくいやかん(じょうろ?)をつくってみました。使いにくい部分は、噴出し口の部分です。噴出し口がこれだけ長くて高さがあると、やかん本体をかなり傾けなければ中のお湯は出ません。使いづらい上に、危険でもあります。もう少しやかんらしく、本体の部分に丸みを持たせたかったのが残念な点です。

 

<ハンガー>
 使いにくいハンガーをつくってみました。本物との違いは一目瞭然で、引っ掛ける部分がS字になっていません。このようにT字になっていると、竿に引っ掛けることができず、服を干すことができません。ただ、2本の竿の間になら引っ掛けることができるので、場合によっては使い道があるかもしれませんが……。

 

考察

 CADソフトは今回はじめて使ったので、あまりうまく作れませんでしたが、アイディアはいろいろ浮かびました。また、使いにくい道具を考えたことで、どのような点に気をつけてデザインをすれば「使いやすい道具」をつくれるのかがよくわかりました。霧吹きにしても、取っ手の曲がる部分が違うだけで、使いやすいか、使いにくいかが変わってきます。普段何気なく使っている道具でも、制作者の立場から見てみると、いかに知恵を絞って使いやすい道具をつくろうとしているかがわかりました。


小さな手のためのピアノ


表現理由

ある考えや意見に沿って道具を改変したとき、かえって使いづらくなってしまう状況はしばしば見受けられるものです。
使いやすい道具を作るには、使いやすくするために施した手法が本当に道具を使いやすくしたのか、テクノロジーだけが
先行して使いやすさ・理解しやすさがおろそかになっていないか、常に注意している必要があるのかもしれません。

逆に、使えない、使いにくい道具をよく観察することが使いやすい道具を作るためのヒントとなり、また使えない道具を
異なった発想による異なった使い方をすることで、新しい道具の方式を発見できる可能性もあります。
物の形や道具への観察・考察をしっかりと行うことが、使いやすい道具を作るための大事な要素ではないでしょうか。


一本の足の椅子


表現理由

  日常生活の中でよく使う椅子に似注目し今回の作品製作を行った。  コンセプトとして、休憩を取るときなどに使用する椅子の足が、通常は4本あるが、  もしも1本だった場合バランスをとるのが難しく神経を使うことになり、休憩する  どころか疲れてしまい本来の目的を果たすことが出来ないという考えの下この作品を制作した。   また、椅子の中には足が一本しかなくとも、その足の根元に補助的な足や板をつけることで  安定させるものもある。しかし、今回の課題では、そういった椅子のバランスを安定さる補助  的な役割を果たすものは一切付けないものとし、一本の足だけで椅子を支えるものとする。

両バサミ


表現理由

 持つところもはさみになっているという危険なはさみ。 持つところがないので刃は360℃以上回転可能なので普通のはさみでは切れなかったところでもきれるように! 使うときの注意点1 刃は内側になっているか確認してから使おう 使うときの注意点2 切るときは自分が切られないように注意しながら使おう

両バサミ


表現理由

 持つところもはさみになっているという危険なはさみ。 持つところがないので刃は360℃以上回転可能なので普通のはさみでは切れなかったところでもきれるように! 使うときの注意点1 刃は内側になっているか確認してから使おう 使うときの注意点2 切るときは自分が切られないように注意しながら使おう

使いにくいコップ


表現理由

 持つところもはさみになっているという危険なはさみ。 このコップには使いにくい要素が2つ含まれています。 @ 形が逆三角錐のため、コップを置くことができない。 A 取っ手が横向きに付いているため、持ちにくい。 この2つの要素より、コップの使いやすい形というのは @ 底面はなるべく大きいほうが置きやすく、安定がある。 A 取っ手は縦向きに付けると、持ちやすい。   という事が分かりました。

テトラトッテマグカップ


表現理由

 取っ手が4つ付いているマグカップ。このマグカップは4人がテーブルを囲っているときどこからでも誰もがカップを取れる。また個人で使うときもどの角度でカップを置いても必ず持ちやすい部分に取手が向いている。 しかしいざ飲もうとすると口の前にも取っ手がきて口にぶつかり非常に飲みにくい。さらに取っ手と取っ手の間には角がきてまた飲みにくい。