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基礎演習「数式が作るかたち」補助資料

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本ページは基礎演習「数式がつくるかたち」の第2回の内容の補助資料です.

「ワークシート4」の関数
関数 2.1 (左側) 関数 2.2 (右側)
z = | x2 + y2 | z = | x3 + y3 |

演習の中に登場する2変数関数 z = f (x, y) (独立変数:x,y; 従属変数:z)のいくつかを取り上げ,そのそれぞれについて,色々な視点から関数を平面に表現したものを表の形でまとめてあります.「空間図形を平面に表現する方法」,「剰余系の仕組み」などを理解(復習)するのに役立てて下さい.

表の見方について :
--- [横方向の4つの図] 2変数関数を平面に表現する方法としてしばしば用いられる“曲面図”,“濃淡図”,“等高線図”が,それぞれ1番目,3番目,4番目に配されています.また,2番目の図は曲面を xy 平面上に正射影した様子を表しており,この図を通して“曲面図”と“濃淡図”や“等高線図”との結びつきが理解できます.
--- [縦方向の4つの図 ] 1番目の図では,制限を設けずに関数の変化するさまを見ています.一方,2〜4番目の図では,“剰余系”の概念(数の集合をグループ分けする手法)を用いて無限に増大する関数値を一定の値の範囲内で表現した(新たな)関数を構成し,それに対する曲面図や濃淡図を描いています.

※ 「“剰余系”って?」 : 今,正午だとしましょう(1時でも2時でもいいのですが...).15分後の長針はどこをさしていますか? 答はもちろん“3”です.では,75分後は? 255分後は? 615分後は? いずれも答えは“3”ですね.(恐らく)全員答はわかったと思いますが,そのプロセスを思い出しましょう.与えられたそれぞれの数を60で割った余りを考えていましたよね.そして,この余り(=15)が同じということで一律に答“3”が得られたわけです.この問いを通じて(答そのものはどうでもよいのですが),ある意味,4数“15”,“75”,“255”,“615”は仲間とみなすことができることがわかったかと思います.これが先に述べた“グループ化”であり,“剰余系”のアイデアの本質です.表中に“mod p”という記述がありますが,“mod”が「剰余系ですよ」という宣言で,その直後の“p”がいくつでその剰余系を考えるか(いくつで割るか)という数値情報を与えています.プログラム中の“x % p”という命令は「 x を p で割った余りを計算せよ」という意味でしたが,これが正に“x (mod p)”に相当するわけです.

「ワークシート5」の関数
関数 2.3 (左の2番目) 関数 2.5 (右の2番目)
z = | x3 + x y2 | z = Exp( | x3 + y3 | )
関数 2.4 (左の4番目) 関数 2.6 (右の4番目)
z = | x2 - y2 |5 z = | x cos x - y |
関数 2.7 (下の両方)
z = | x2 + ( y3/ x ) |




松永 信介 (shonan@media.teu.ac.jp)