印象派的画像の生成 CMYK-New


画像生成例

、オリジナル画像、処理例その1、処理例その2を示す。

パラメータCutoffvalue,rateはそれぞれ40,20程度を初期値とした。


フィルタの概要

ディジタルカメラなどによって、撮影された風景の画像から印 象派風の画像を生成する。 RGB 値を CMYK 値に変更し、 K (黒) の値を基準に CMY の値を変更する ことにより、画像全体の色調を変更し、印象派風の画像を生成する。 そして CMY 値を変更する基準を検討し、それを適用する事により、さらにに印象 派風画像に近づけた。

一般的に PC 等のコンピュータにおいて、画像データは、RGB (赤、緑、青)と いう光の 3 原色の強さをそれぞれ 256 階調に数値化する事により、様々な色を 表現している。 このような画像データをカラープリンタを利用して出力する際、プリンタ側では、 コンピュータから送信された画像データの RGB 値を CMYK (シアン、マゼンタ、 黄色、黒) カラーマップに変換し、その値を用いて印刷を行う。これは、インク ジェット方式のカラープリンタのインクが、 CMYK の 4 色の物である事からも 明らかである。

ジェットインク方式のカラープリンタを使用した際、まれに、 CMYK の任意のイ ンクの量が十分でない為、コンピュータ上に表示されている画像とカラープリン タによって出力される画像の色が、著しく変化する場合がある。 特に、K (黒) の値が著しく減少した場合、コンピュータのディスプレイ上で暗 く写っていた部分の、黒色成分が無くなってしまうので、全体として、鮮やかな 画像が出力される事になる。 この画像は、黒の成分が無くなっている為、元の画像よ り格段に鮮やかな印象派の画家が描いた絵のような画像であった。この事実から ある画像データの RGB 値を CMYK 値に変換し、その K の値を 0 にしたものを RGB 値へと再変換するフィルタを作成すれば、印象派風画像が生成できる。


理論

印象派風画像生成フィルタの 2 つの機能に分解できる。 1 つは RGB 値 を CMYK 値に変換する機能であり、もう一つは、 CMYK 値から K の値を 0 にし、 RGB 値へと再変換する機能である

RGB から CMYK への変換方法

RGB カラーマップから CMYK カラーマップへの変換方法は決定的な手法が確立し ていないらしい。よりより変換方法を調べる事も重要である。しかし、今回はそ の変換法を用いた画像生成を目的としているので、様々な変換方法の中から、1 つを選択し、それを利用して印象派風画像の生成を行う。以下に RGB から CMYK への変換方法を記す。 RGB を CMYK に変換する際に、まず RGB を CMY に変換 し、変換された CMY から CMYK に変換する必要がある。 また、RGB の値はそれぞれ 0 から 255 までの値を取るものとする。

Cyan 255 - Red
Magenta 255 - Green
Yellow 255 - Blue
RGB から CMY への変換方法

Black Minimam(Cyan, Magenta, Yellow)
Cyan Cyan - Black
Magenta Magenta - Black
Yellow Yellow - Black
RGB から CMYK への変換方法

上に記したものが最も単純な RGB から CMYK の変換方法である。まず、 RGB そ れぞれの値から、その最大値である 255 を引き、 CMY の値とする。次に、CMY の中の最も小さいものを K とし、 CMYK とする。

3.2 K 成分の除去と CMYK から RGB への変換

3.1 では、RGB から CMYK への変換方法を述べた。この節では変換された CMYK 値から、如何に K 成分を除去すれば、より印象派絵画風の画像が生成できるか について、述べる。

まず、 CYMK から、 RGB への変換方法を考える。これは RGB から CYMK への変 換の逆を行えば良いので、以下のように行われる。

Red 255 - Cyan + Black
Green 255 - Magenta + Black
Blue 255 - Yellow + Black
上の表のように、RGB への再変換は、 CMYK への変換から値を移行することのみで 終了する。この作業によって、 CMYK は完全に RGB に再変換することが可能であ る。この再変換時に K の値を調節することにより、全体の明るさを調節することが できる。


実装

RGB から CMYK への変換と、CMYK から RGB へ の変換、そして CMYK から RGB への変換の際に Black の値を変更するプログラム

CMY の最小値と最大値を取り、その値の差によって、 K 成分の大きさを変更するという方法を用いた。

また、単に製作者サイドで決定した値でのみ K 成分の大きさを変更するのでは 面白みにかけるので、 CMY の最小値と最大値の差が幾つの時に K 成分の変更を 行うかと、何段階の変更を行うかという 2 つの値を設定可能にした。


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