秋03神域を粧う色たち。

日々是祭日。といいたいほど郡内の歳時記には祭が多い。ケの日には、灰暗い緑とくすんだ建物だけの寺社境内だが、祭の日ともなれば、しめ飾りの新調に始まり、赤や紫紺の大小の幕や、とりどりの供物が各自定位置に納まると、装いは一変し、さすがの晴れやかさが満ちてくる。ところで神域を粧(よそお)う色彩は、明確な聖俗の区別があって強い演出力を発揮するものだろう。しかし、近年はそれも曖昧になり、道路沿いの屋外広告の原色に代表されるような日常の風景に押され、その効果も薄れつつある。日々是嘆息が古色(こしょく)たちのこの頃のようだ。
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