秋23分かちあうカタチと彩。
地味薄い秩父では、菓子といえば団子、万頭、もちの三種に尽きる。かつて一汁三菜さえままならぬ頃、山里の食は、味わうよりも「分け合う」ものだった。分かち合う者たちの交流が「つき合い」であった。秩父の菓子に見られる玉形や質朴な色は、そうした時代を受け継ぎ、今も祭や行事に欠かせない脇役として、客膳にのぼる。ともに生きるように育った作物を、恵みとし喜びとするこの土地の食の在り方は、また身土不二という、食の本質そのものでもある。
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