無14あかみちの昼下り。
古い町には、何処においても、それが型造られた時代を偲ばせる街並みがある。そしてその道筋には、例えば木屋町通「京都」西堀通「新潟」など成り立ちを伝える名前がある。秩父では、町中(うち)に少し前まで、蔵が立ち並ぶ「買継商通」という道があった。しかし今、その佇はなく、名のみの存在になっている。一方、無名の路地の多くは、それ故だろうが、現在も糸偏景気に沸いた大正、昭和の町衆の暮らしぶりを、ひっそりと伝えている。変わりゆく町の風景の中で、肩身のせまい思いをしながら。
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