夏07体温のある自然。
傍らにいつも花がある。それは、自然と同じ律動の中で暮らすこと。都市においては公園でさえ困難な、細やかなときの流れや花々の微かな色彩や香りの移ろい、野鳥の囀(さえず)りとの出会いを、この町の人々は障紙一枚の距離に置いて生きている。農家の軒先で、町屋の縁先で、四季それぞれの「旬の美」を主に提供してくれる草木の数々。それらは、庭にありながら、日々の生活に欠くことの出来ない調度の一部であり、暦の一枚である。そこには、思想や美意識とは別の、無造作故のより身近な日常に寄った体温を伝える自然がある。
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