冬02
祭の朝−神馬奉納−
12月3日早朝五時、中村町井上宅にて神馬の身支度が始まる。白座布団を白布で巻き、麻をつけ御幣を背に乗せる。東の空に太陽が昇り始める頃、神馬の出来上がりである。武甲山が朝の光に輝いていた。神酒で清め、凛と冴え渡った街中を、二頭の神馬は神社へ向かって、軽やかな音をたてて走る。社殿への階段を駆け登り、御祓いを受け厩へおさまる。午前八時、境内には清浄な気配が満ちあふれて、ハレの日のつかの間の静寂な時が流れる。
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