無18いつもの中にある意匠。
「暮らす」という言葉は「暗くする」から生まれた。つまり、夜になるまでの一日を、色々とデザインして思い通りに使うという意味だという。いわれてみれば、その通りで、私たちの暮らしは、屏風も簾も衣桁も布団も膳もたためばその雰囲気ががらりと変わる。障紙の開け閉じひとつで、光も風も、季節も自分の感覚で自在になる。最近は、その空間的融通性が失なわれ、そうした何気ない創造力もサッシに閉じ込められてしまった。しかしその気になれば、「暮らし」の中にデザインの素材は、幾つでも見つけられるものだ。例えば、露地の片隅に、川原の石ころの並びに。
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