手書きによる3次元形状の入力
[概要]
現存するCADはデザインや寸法が決められて初めて3次元モデルを生成が可
能となるが、その過程においては、修正が何度も繰り返され、実際の3次元モ
デルができるまでに多くの時間を要する。
そこで、本研究では手書き図形を入力とし、かつ、数値入力をすることなく、人の側は3次元データを考慮せずに3次元モデルを生成できるシステム
「スケッチインタプリタシステム」を提案する。
基本な操作体系として、手書きで線分を描画することによって、立体を追加/部分削除し、彫刻を行なうような形で3次元モデルを生成する。
また、投影された3次元モデルに直接切断線をスケッチすることによって、コンピュータが自動的に3次元処理を行ない、結果を2次元投影する。
したがって、グラフィックというインタフェースを介した、描き手とコンピュータの対話を支援するシステムともいえる。
芯線化を画像処理によって行なうと、「人がどのように描いていたのか」
という描画過程の情報が欠落するため、意図にそぐわないエッジを検出する場
合がある。そこで、描画過程の情報を考慮しながら、曖昧な描画を許すインタ
フェースを提案している。
[発表論文]
- 対話型スケッチシステムのためのユーザインタフェース
- 松田 浩一, 他, 11th Human Interface Symposium, 1995
- Freehand Sketch System for 3D Geometric Modeling
- Koichi Matsuda, et al., Shape Modeling International 97,pp.55--62, 1997.3
- 手書き図形入力のための時系列情報を利用した逐次清書法
- 松田 浩一, 他, 1997年度大会(東京)学術講演論文集, 日本図学会, 1997.5
- 3次元形状入力のための逐次清書を用いたスケッチインタフェース
- 松田浩一, 他, 1997年度精密工学会秋季大会学術講演論文集, pp.475, 1997.10
- ペンベースインタフェースによる曲線の逐次清書法
- 松田浩一, 他, 第56回情報処理学会全国大会論文集第4分冊, pp.84-85, 1998.3
- USER INTERFACE USING FREEHAND SKETCH FOR 3D GEOMETRIC MODELING
- Koichi Matsuda, Kunio Kondo, 8th ICECGDG, pp.185--189, 1998.7
- 3次元形状入力のためのスケッチインタプリタシステム
- 松田浩一, 近藤邦雄, 第14回NICOGRAPH/MULTIMEDIA論文コンテスト論文集, p17-26, 1998.11
- 手書き図形入力のための時系列情報を利用した逐次清書法
- 松田浩一, 近藤邦雄, 情報処理学会論文誌, Vol.40, No.2, 1999.2
- 曲線の重ね書き入力を用いた3次元形状入力法
- 松田浩一, 近藤邦雄, 情報処理学会第58回(平成11年前期)全国大会講演論文集第4分冊, pp.187-188, 1999.3
- 手書き入力インタフェースを用いた3次元形状の直接制御法
- 松田浩一, 近藤邦雄, 木村文彦, 1999年度大会(東京)学術講演論文集, 日本図学会, pp.145--150, 1999.5
- 3次元形状モデリングのためのフリーハンドによる直接制御法
- 松田浩一, 小森望, 近藤邦雄, 木村文彦, 情報処理学会研究報告, 99-HI-83, pp.13--18, 1999.5