5. グラフィックスのプログラミング

5.3 作図装置側の領域

5.3.3 幾つかの補助的なコマンドを使うこと

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 色の指定を除けば、線を描くコマンドがあれば、殆どの図形を作図することができます。使い易さを目的として、定型的なプロパティや単純な図形は、独立したコマンドにまとめます。「線の太さを変える・線種(実線・破線など)を変える・円を描く、点や記号を打つ・文字を書く」などです。欲を出すと切りがありません。Plain_Basicはプログラミングの入門の意義がありますので、最小限のコマンドしか準備しませんでした(表5.1参照)。これらの元になる参考資料は、主としてFortranやNECのN88BASICなどで作成したサブルーチンです。サブルーチンの標準形は、例えば DPDRAW(X,Y)のように括弧を付けて引き数をコンマで並べます。Plain_Basicでは、この括弧表現は関数の場合に使う仕様にしていますので、括弧を外したコマンド表現にしています。

表5.1 標準的なグラフィックスコマンド

コマンド名

引き数

説   明

DPERAS

なし

グラフィックス画面を消去する

DPWIND

WX,WY,WW

対象画面をカメラ光軸が狙う中心座標と視野の横幅。
デフォルトは、DPWIND 0,0,640 としてある。
縦横比は、デフォルトで3:4である。
この設定はメニューでも変更できる。

DPMOVE

X,Y

線を引かないでペン位置を設定する。
何も指定しなければ、以前に描いた図形の終端。

DPDRAW

X,Y

標準は、DPMOVEで指定した位置から線を引く。
線種、色などは、その前に指定した値が使われる。
デフォルトは、黒の細い実線。

DPCIRC

X,Y,R

中心座標X,Y、半径Rの円を描く。塗り潰しはしない。

DPMARK

X,Y,IP

指定した座標に、IPで決めた番号の記号を描く。

DPENTX

IS

実線・破線・点線の線種を決める。

DPENSZ

IZ

線の太さをピクセル単位で決める。

DPTEXT

X,Y,"text"

最初の文字の左下の座標をX,Yとして文字列を描く。


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