「第2章 座標系」のまとめ
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- 2.1 座標系の概念
- 我々の生活空間で場所に印をつける手段と方法とが座標の考え方。
- すべての計算の元になる座標系を世界座標系とする。
- 道案内では、世界座標系と局所座標系とを使い分けている。
- 左右を表す語彙のない言語がある。幾何学は言語文化と関わる。
- 前後・左右・内外・上下・表裏は、位相幾何学的な性質と言う。
- 2.2 座標系の物理的定義
- 座標系とは、原点・座標軸の向き・長さの単位を決めた系である。
- 計算幾何学で使う座標系は右手系のデカルト座標の体系である。
- 我々の現実空間を幾何学的にモデル化したものを世界と呼ぶ。
- 世界座標系は仮想の世界であるが、現実世界の連想で存在させる。
- 平面幾何で使う直交座標系には、向きの定義や記号に混乱がある。
- 個別の対象物の局所座標系は、世界座標系をコピーして作る。
- 図形が変形する場合には、局所座標系の決め方が悩ましくなる。
- 2.3 座標系の代数学的な表し方
- 空間座標系は、四つのベクトルを3×4の行列にまとめて表す。
- 平面座標系は、空間座標系を転用するか、2×3の行列で表す。
- 「座標系の行列」は、「変換行列」の性質を持っている。
- FORTRANとC言語とでは行列を表す配列要素の並べ方が逆である。
- 2.4 幾何モデリングで扱う座標系の種類
- 3次元の仮想世界に3次元の世界座標系(WC)を考える。
- 3次元の仮想世界に在る立体図形に局所座標系(LC)を持たせる。
- カメラ座標系、または視点座標系を決める。
- カメラの投影面は世界座標の中での一つの局所座標系を持つ。
- 作画装置には固有の2次元装置座標系がある。
- 作画領域に部分的なビューポート座標系を考える。
- 2.5 世界座標系の精度と範囲
- 幾何で扱う世界は有限の範囲を考え、数値的に連続ではない。
- 図形の座標計算は、基本的に整数を基準とした世界座標で考える。
- 16ビット整数では(-32768、32767)の範囲が世界の範囲になる。
- 座標の精度を上げるには、倍精度化するか、セグメント化する。
- 幾何の原理での理論値と数値計算の精度向上との調整が重要。
- 2.6 立体図形モデルを考える三次元の世界
- 幾何モデルの世界は、仮想現実(virtual reality)の世界である。
- 製図に応用する画法幾何学は座標系を使わない。
- 幾何モデルは世界座標系の原点付近に作る。
- 対象物を観察する仮想のカメラは世界座標の原点を狙うとよい。
- 広い世界を透視図に描こうとするとカメラの位置決めが難しい。
- 2.7 平面図形を考える三次元の世界
- 空間にある垂直面に平面図形があり、ウインドウを通して見る。
- 隠れ線、隠れ面を考えるためには、奥行き情報を持たせる。
- 2.8 カメラとフィルムの定数
- 立体的な対象物を平面的な映像に変換することを投影という。
- 35mmフィルムを使うカメラの定数を常識としておくとよい。
- 仮想のカメラは焦点距離を1とし、仮想のフィルム寸法を使う。
- 平行投影では、原寸大のフィルムではなく縮小撮影を仮定する。
- 2.9 作図装置などの装置座標系
- 工業製図では大型の図面を描くペンプロッタが用いられる。
- 実用精度を約0.1mmとすると、約6mの横長の図面が描ける。
- 通常のレーザープリンタのレゾリューションは約600DPI。
- 2.10 ディスプレイの座標系
- CRTディスプレイは、作図装置の性質とフィルムの性質とがある。
- 装置座標系は、左上を原点とするのでデカルト座標系と異なる。
- ディスプレイは、800×600のように画面のピクセル数で表す。
- 2.11 標準化装置座標系
- GKSは、装置に依存しない[0,1][0,1]の実数座標系を提案している。
- 標準化装置座標系でも、図を割り付けるために座標変換が必要。
- 2.12 ビューポート座標系
- ビューポートは作画装置の中に部分的に矩形領域を決めた場所。
- コンピュータのOSで使うウインドウとはビューポートである
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