7.6 多面体の定理など

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 立体図形を多面体でモデル化するとき、そのモデルがF個の面(surFace)、E個の辺(Edge)、V個の頂点(Vertex)を持っていれば、

の性質があります。これをオイラーの多面体定理といいます。ただし、この定理は、多角形図形としての面に穴の領域がないという条件が必要です。サイコロのような六面体は、F=6、E=12、V=8ですから、式(7.12)が成り立つことが確かめられます。しかし、別の小さな六面体をこの上に重ねると、小さな面の底面が一つ減り、大きい方の面は四角な穴あき面になり、全体としてはF=11、E=24、V=16となって、定理は成立しません。

 オイラーの多面体定理は、多面体の幾何モデルを作成するとき、コンピュータの記憶領域の寸法を見積もるときに参考になります。つまり、面・頂点・辺のデータを格納する場所として、一定寸法のバイト数mを割り当てるとすると、全体のデータ領域に、ほぼ(F+V+E)mバイトが必要になるからです。これは、約2(F+V)mバイト、または約2Emバイトで計算することもできます。

 多面体の一つの面を切り取って、そこを広げてトポロジー的な接続条件を満たしながら全体を平面に広げた形を考えると、東京の区分地図のように、一つの外枠に囲まれ、多角形が接続した図形が得られます。このような平面図形では、オイラーの定理が下のようになります。

この場合にも、多角形内部に島のような飛び地がある図形では定理が成立しません。

 正多角形とプラトンの正多面体の幾何学的な性質を表す定数は、付録Hにまとめました。

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