
パソコンが便利に利用できる環境であっても、一寸した数値計算には電卓が便利です。そのため、Windowsのパソコンには、アクセサリとして電卓が使えるようにもなっています。コンピュータが使えなかった時代、桁数の多い数値の乗除計算を正確に処理することは、大変な苦労でした。特に、お金にからむ計算は、正確な整数計算を基本としているからです。算盤で、桁数の多い数の掛け算・割り算をするには、相当の技能と熟練が必要です。これを助けるために機械式の計算機械を使いました。これは、当時の物価水準から見れば、非常に高価でした。計算機械は、銀行など、お金の計算をするところに主に需要がありました。設計計算など、科学技術にからむ数値計算が必要である企業・大学・研究所でも必須の備品でした。電動の計算機は、手回しの計算機を高速化した装置ですが、当時の物価水準では高級乗用車くらいの価格でした。