2. 簡単なテュトリアル(tutorial)

2.4 関数電卓より少し賢い使い方

2.4.1 括弧や関数を使った代数式が書けること

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 代数学は、具体的なわりに文字を使って四則演算の約束を表して問題を解く数学の一分野です。代数式は、計算の組み立てを表しますので、それを数値計算に応用するときは、文字の場所に具体的な数を代入します。電卓は、ただ一つのメモリがあって、Mの字のついたキーでデータの保存や読み出しができます。しかし、変数記号としてMを生で使うことをしません。Plain_Basicは、代数式の形にした文字並びが理解できます。例えば、下の代数式を計算するとして、xとyとの何かの数値を入れて結果を得たいとします。

     ..........(2.3)

最初に、電卓を使って計算を進める手順を考えて下さい。変数に具体的な数値を入れなければなりませんので、メモ用紙に途中経過を書きながら計算します。電卓の1個のメモリを巧みに使えば、賢く計算を進めることができます。ただし、電卓側に、ルートを開く関数(sqrt)が無ければ、上の計算ができません。図1.4の電卓にはこれがありますが、簡易な電卓には無い製品もあります。一方、Plain_Basicでは、これを一行のプログラム文にまとめることができます。括弧の使い方に注意して下さい。

	100 PRINT SQR((X-1.2)^2 + (Y+4.5)^2)	(Enter↓)	(2.4)
式(2.3)の表し方を(2.4)のように書き直すのがプログラミングの実践です。この書き方には、Plain_Basicの流儀(文法)が決められていますので、それを守らなければなりません。他のプログラミング言語では別の書き方があります。ここでは、最初の100はプログラム文のラベル(見出しのこと)です。PRINTはコマンドを表すキーワード、SQRはルートに開く関数名、記号^はべき乗を意味します。XとYとに具体的な数値を代入するときには、代入文形式で下のように書いて、GOTO 100と入力すると結果がテキストモニタに書き出されます。例えば、
	X=20: Y=30: GOTO 100	(Enter↓)		(2.5)
ここで、コロン(:)は、独立した複数のプログラム文(multi statements)を一行にまとめるときの区切り記号(delimiter)です。別々の行で入力しても構いませんが、行数を節約する表記の方法です。


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