プログラムの文構造は、コンピュータを擬人化し、その人に対する命令文の形を多く使います。この構文は、動詞が文頭に来ます。名詞を使うこともありますが、「…をしなさい」の意義で使うと考えることができます。英語の文法を覚えるとき、案外見過ごしている規則は、コンマやピリオドなど、記号の使い方です。式を表すのは式文(expression)と言って、記号を含む数学式を指します。しかし、英語の環境では、算法そのものも、文章で表すことが元にあって、それを記号化したのが式です。例えば、「A=B+C」は、「Let A be equal to B plus C.」を記号化したものです。少し古典的ですが、文頭に、動詞にあたるLET やCOMPUTEを付ける場合もあります。日本語では、明確な命令形がありませんし、動詞が文末に来る語順ですので、この言語習慣の違いがプログラミングに微妙に影響します。コンピュータは、物理的な文字並びを論理的な意味並びに直す処理をしますので、記号を含む文字並びの約束をしっかりと決め、人の方はこの約束に従ってプログラム文を書きます。この約束が文法です。