プログラミングの参考書を見ると、定義と宣言の用語が随所に出てきます。しかし、その使い分けは、かなり曖昧です。定義(definition)と言うのは約束事を指します。専門用語では仕様(specification)も使います。Plain_Basicの予約語は、そのスペルを決めることと同時に、語の使い方を定義します。逆に言えば、予約語にない語を使っても何もしませんし、最初に決められた機能以外を使うこともできません。典型的な定義は、変数の型の定義です。Plain_Basicでは、整数型・実数型・文字型が定義されています。他のプログラミング言語にある論理型・複素数型などはありません。また、整数型・実数型ともに内部的には8バイトの倍精度実数型が使われていますが、整数型は小数以下を切り捨てています。また文字型は15バイトまでの文字列を保存すると約束します。これが定義です。その約束の拡張として、型の定義をするDEFINT/DEFDBL/DEFSTRがあって、英数字変数名の頭文字の役目をユーザ側で変更することができます。定義の段階では、まだ具体的な変数が準備されていません。そこで実体を持つ変数は、宣言(declaraion)して決めます。この方法は高級プログラミングでは必須の処理ですが、Plain_Basicでは、DIM文で配列を宣言するときだけです。一般の変数は、代入文などで最初に変数が現われたところで宣言を兼ねて変数の実体が作られます。そのため、実体を削除する命令もあります。ERASEがそうです。