5. グラフィックスのプログラミング

5.3 作図装置側の領域

5.3.1 ビューポートが実質的な作画領域である

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 作図領域を最大に使うときはモニタ画面全体です。実際は、Windowsの枠、つまりフォームの枠の中に、タイトルバーやメニューバーの領域を除いたクライアント領域を当てます。また、この中に、さらに作図専用の枠を決めることもあります。ここがグラフィックスの用語で言うビューポートです。ビューポート内にはその左上を原点とした専用のピクセル座標を使って作図します。そのアスペクト比は擬似カメラで定義したフイルムのアスペクト比とは、同じではありません。そこで、ビューポートにフイルムから図形を焼き付ける方法が二通りあります。フイルムの縦横で引き伸ばし倍率を変えて、ビューポート全体を使う方法(un-isotropic projection)、もう一つはフイルムの縦横比を変えないで、ビューポート内で最大に貼り付けます(isotropic projection)。後者の方が標準です。そうすると、ビューポートの天地または左右に余分な領域ができます。フイルム図形がピクセルデータであると、そこは余白になりますが、線図はその領域にもフイルムが延長したように描くことができます。コマンドDPWINDは、ウインドウ-ビューポート変換の準備をします。


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