実社会で扱う数は、すべて整数扱いです。小数点の付いた数は、小数点を飾りのように考えて、小数点以下の何桁目かに実質的な単位がある整数として計算します。少し高級な電卓では、切り上げ・切り捨て・四捨五入(up,cut,5/4)の記号の付いた切り換えセレクタがあります。また、小数以下何桁目でこれを行わせるかのセレクタもあって(F,4.3.2.1.0)のどれかを選びます。このような数値の扱いを丸めと言います。お金の単位で、例えばドルはセント単位まであります。ドル単位で表すと小数二桁までの数ですが、二桁以上の表現は使いません。円とドルとの比率を扱うときとは考え方違います。現実のお金の計算では、端数を切り捨てます。衣料材料を準備するときの数値は、必要長さを切り上げた寸法数値の布材を使います。科学技術計算では、最低桁で四捨五入を使います。数の丸めは、実生活で習慣として処理していて意識していないことが多いのですが、数値計算のプログラミングでは、案外面倒なところがあります。例題では、整数型・実数型、整数除算、余りの計算を扱っています。小学校で習う「10割る3は、答3、余り1」の計算は、丸めの概念を使っています。例題は、任意の小数を、小数点以下3桁で丸める計算を示します。(図1.4 ex14rounding.txt)。